tsubaki_style2009-06-26

小学校の図工の時数は10年も前に比べると、高学年では、年間75時間が50時間に減っています。その減った分どんなしわ寄せがあるかというと、じっくり時間をかけて絵を描くということがなかなかできないことがひとつ。
幸い私の勤務校には、伝統的に年に一回全校描画会というものがあります。いろんな行事が削減されていく中で、まだ続いているのはうれしいことです。
今年の6年生は、私が三年間専科として指導し続けた初めての6年生で、たった9名しかいませんが、それぞれが面白い個性的な感性を持っています。共通しているのは、ほのぼのしている、心やさしい、面白いことが好き、決して斜に構えない。指導していてどんどん伸びるし、とにかく授業が楽しい。そんな6年生の今年の描画会のテーマは、「名画に入って・・・私の肖像画
マチスや、ゴッホローランサンなど、有名な画家の肖像画の中から好きなものを選び、顔の部分だけを自分のものと挿げ替えるのです。
まず、自分の顔のクロッキーからはじめ、絵の模写をして、顔をはめ込み・・・・。
もちろん描画会の当日6時間だけでは完成せず、前後に何時間もかけましたが、こんな楽しい絵が並びました。右のゴッホはまだ目の部分などが未完成ですが、6年生とは思えないほど、みんなよく描きました。二年前に会ったころは、色の作り方もわからなくて、いちいち私に聞いてくる、「自分で考えなさい!よく見なさい!」たった8人なのになんでこんなに忙しいの?って思った彼らの図工。今は、一生懸命原画を見て、上手に色を作ってうまく再現しています。納得がいかないと、とことん悩んで、「どこがおかしいんやろう?」と質問をしてくる。ううん、育ったねえ。よくがんばったね!