私がアンティークやビンテージの素材を使う原点は生い立ちからきています。父が無類の読書家で、家には何万冊もの古書があり、子どものころから古書に囲まれて育ちました。そして、母がアンティーク好きで、その影響で私もヴィンテージやアンティークのアクセサリーを自分でも集めるようになりました。もちろん眺めるのではなく、つけるために。当たり前のように古い食器で食事をして育ちましたので、今住んでいる私の家にもささやかながら、古いものがいっぱいです。
そんな感じで当たり前のように古いもので素敵なデザインのものを集めてつける・・・・のが仕事のやり方なのですが、素材集めに苦労することと、もう一つの悩みが、本来の使い方じゃない使い方をするので、トラブルもあることです。一番多くあるのが、ボタンが取れた!というトラブル。
古いものなので、つける部分の根元が弱くなっていて、折れてしまうこともあります。

今回は、マックブックケースのボタンが取れて・・・・・・。とっても大切に丁寧に扱ってくださっていただけに申し訳ないです。原因は、金属ボタンの糸通しの穴周りが鋭角になっていて、使っているうちに糸がこすれて切れたようです。ボタン穴をルーターでやすりかけをしました。角もやすりをかけて、摩擦を減らしました。そして、本体を解体して、最近使っている最強の糸に変えて、何重にも糸通し。念のために、本体全体も縫い糸を変えます。これで大丈夫です。糸の強度も重要ですが、古いものにはそういうこともあるのでした。まさに足元を油断していましたね、ボタンの足元。またまた勉強です。あえて使いたい、古い素材。そのために日々研究です。ご迷惑をおかけしますが、メインテナンスは私が生きている限りさせていただきますので。。。。。。。
今日仕上がったお財布です。

とっても古い銀製のバックルをつけています。凝りもせず。。。。