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昨年の台風での被害が甚大だったうちの周辺。西宮北部ゆえ、優先順位が最後なのか、まだ崩れた崖も土のうで留めただけだったり、まだまだ危険なままの箇所が何箇所もあるのに、早々にやってきた大型台風。我が家の前の公園には防災スピーカーがあって、大きな声で朝から避難準備を促す放送。気持ちが落ち着かない。昨晩からの雨は止むことがなく、午後にはとうとう避難勧告に変わる。怖い。外でしかトイレをしないポテトを夕方決死隊で連れ出すと、想像以上の状況にドキドキする。えらいことになっている。側溝からあふれ、ゴボゴボ吹き出す水。石垣の間からまるで滝のように流れる水。有馬川は茶色の濁流がすごい水しぶきを上げて今にも決壊しそうな勢いで流れている。ポテトはあまりの暴風雨でしっぽをたたんでしまい、屈んでみるものの、おしっこもうんちも出ない。なんとか安全な道を選んで戻る途中の木陰でトイレを済ませ、飛びそうな傘を必死で掴むわたし、ポテトはレインコートから出た頭がずぶ濡れ。家の近くまで戻ると、古い石垣が崩れて道に土砂が流れ出している。ああ、何十年とここに住んでいるが、昨年、今年と、えらいことになってきている。
近くの老人たちは避難してしまった。不安な一日。仕上がったバッグは真紅でパワフルなハート。雨よ、どうか止んでください。