tsubaki_style2006-05-28

面白い革に出会うと、その革をとりあえず買っておきます。そして、その革でつくってみたいという衝動が起こったら、取り出して広げてみます。これは大げさですが、私の場合、天から突然降りてくるようにイメージが浮かぶのです。そんな時はたまらない快感です。好きな音楽をかけて、一気につくり始めます。きちんとした革を触った後は、必ずラフな革を触りたくなります。まるで、こってりした料理をいただいた次の日は和食が食べたくなるように。元来、一つのことを続けるのが苦手です。いろんな意味で、絶えず変ることが好きです。そういえば、引越しも好きですね。同じ環境にいると、また刺激が欲しくなってしまいます。だから、身軽に引っ越す遊牧民がうらやましいけれど、モンゴルのような変化に乏しい環境の引越しはいやです。さて、今回は、洗いにかけた荒々しい革です。どうやって使ってやろうかと、しばらくイメージが湧かなかったので買ったままでしたが、枝を合わせてみれば面白そうとひらめいて、取り掛かりました。うねうねしていて、きちんとしたバッグにはなりたがっていないので、うねうねを生かして、折りたたんでつくってみました。結局作っているうちに革のテクスチュアの面白さだけでナチュラル感はうるさくなり、枝を却下しました。代わりに、見えない枝状のふくらみを前面につけました。パタパタと一枚の革を折って、金具でとめています。なんか、へたすれば、悪い蛾みたいなヴィジュアルですが、もちろんツバキスタイル、すごい軽さで、入れるものによって変る形の面白さはなかなかのものです。自画自賛