tsubaki_style2006-10-12

どうして革という素材が好きなのか、なぜ、布じゃないのか・・・というと、その一つは、均質じゃないことです。皺の付き方、撚れ方、いろいろな表情があって面白いのです。布のように均質に染まらない面白さ。そして、あの匂いもすてき。革の香りには、チーズが香りで人を引き付けるのに似た魅力があります。このバッグの革は何十年も前のイタリアのものです。大切にしまっておられたものを託されてバッグにしてみました。深い色合い、皺が幾重にも重なっています。そっとなでると、指先で古い物語を読んでいるような気分になりました。この革のように美しく年を重ねられますように。