tsubaki_style2007-06-05

父の具合が悪くなり、母が動転して電話してきたと昨晩姉から聞き、いてもたってもいられなくなって、今日は実家に帰りました。父に尽くす母の体も心配。途中山科の大丸で父の好物の白味噌餡の柏餅と、水無月を買って行きました。父は一緒にいるうちにどんどん顔色がよくなって、「美味しい、美味しい」と柏餅も水無月も食べて、夕食もたくさん食べて、どんどん声に張りが出てきました。そんな父を見て、昨晩はほとんど眠れなかったという母も何よりの安らぎを得たように喜んでいます。21歳で10歳年上の父と結婚した母。60年近く一緒に過ごし、開業してからは朝から晩まで一緒、まさに一心同体の二人です。父は今日母に書いたラヴレターに引用した三好達治の詩を私に見せてくれました。日本語ってこんなに綺麗なんだと読んでいるうちに胸が熱くなりました。出会ってからしばらくして、京都から信州に行った母に会いたくて、父が一週間も病院の休暇をとって会いに行った話を聞きました。ちなみに私の名前のみすずは、その二人の思い出の信州、信濃にかかる枕詞からつけられたもので、姉の名前、あづさは、梓川からとったものです。父は母を想って涙を流し、母は父を想って涙を流し、私は母が最近始めた短歌の中に父を想う心に涙し・・・・。こんな愛の深い家庭に育ったことを嬉しく思いました。玄関にはこんな札がかかっています。長い間本当にご苦労様でした。