tsubaki_style2007-06-26

このウクレレはもう6年前になりますが、小学校の図工の時間につくった課題のものです。その当時教えていた6年生が総合の授業でバンドを結成し、卒業までにCDをつくり、自分たちで企画してライヴをする・・・・かなり壮大なスケールの総合教育でした。私は図工講師として、CDジャケットのデザインの指導をしていました。そして、図工の時間には卒業制作として。ありきたりのオルゴールなんか作らないで、みんならしいものをつくろうよ!ということで、このウクレレをつくりました。学年費の予算内でしなくてはいけないので、素材は安物でしたが、ウクレレの作り方、仕組みを勉強するには大いに役立ったと思います。バンドをしているだけに、楽器に関する関心は高く、みんな熱心に作っていました。メロディーを奏でるにはあまりにちゃちなウクレレですが、かわいくて、今も我が家のリヴィングのインテリアになっています。あの頃は図工の時間が高学年も年間70時間ありましたから、今よりずいぶんゆったりと、色々な内容の図工ができました。ごみの分別収集もまだで、粗大ごみをばらして作品をつくったり、体育館で新聞を使ってお城を作ったり、なんでも自由にできました。今年から赴任した学校の準備室には素材が何もなく、いまから色んな素材を集めていつでもイメージが湧くような宝箱を作っていかなくてはいけません。明日の図工では、山の木の枝を使って工作をするつもりです。先日友人の家に行って、蒔ストーブ用の枝などをわけてもらいました。これからゆっくり時間をかけて、学校のごみだしのルールを何とかクリアしながら、色んな素材をつかって創造力豊かな図工をしていけるように、子供たちを動かしていかなくては。大人にとってはごみでも、こどもにとってはわくわくする宝物の、空き缶や、キャップ、板切れ、どんぐりや貝殻・・・・・。素材はイメージを生み、イメージは素材を求める。私の仕事も同じです。