バッグの名前は「吟遊詩人」

パリから来た古いボタンの絵柄は吟遊詩人です。
このバッグは私自身が大好きだったもの。三年前梅田阪急グランドオープンに合わせてつくった渾身の作品です。
スワカラという、大変貴重な癖毛の子羊の毛皮を使っています。ボタンは恐らく今ではもう手に入らない貴重なものです。ピクチャーボタンといって、物語が描かれたメタルボタン。わずか数センチの円の中に描かれた世界は見ていて飽きない。これに嵌ってパリやロンドンから収集をしましたが、自分が持っていても仕方ない。作品につけてそのかたに持ち続けていただくことこそ生きる価値だと思っています。
阪急出展後、しばらくアトリエに眠っていましたが、このたび、心斎橋大丸の店頭に並べました。そして、出会いがあったのです。私はそのとき店頭にいなかったのですが、以前阪急でこれまた私の一押しのバッグを買ってくださったY様。なんと、臨月の大変なお体にもかかわらず、駆けつけてくださったようでした。
そして、昨日それはそれは可愛らしい女の子を無事出産されました。嬉しいです!Y様がやがてそのお嬢様にこのバッグを託される日が来るかもしれませんね。おめでとうございます!吟遊詩人のように、愛をかなで、たくさんの人々に幸せを運ぶお嬢様になられますように。