昨日、タンナーさんの工場で衝撃的な出会いがありました。ダチョウの革を手染めしたものです。鞣しから、下加工、染め上げまで手作業なので、微妙なテクスチュアがそのまま生かされていて・・・つまり均質な表面ではなく、抽象絵画の絵の具の盛り上がりのような勢い、迫力があります。これは、とあるデザイナーさんのオーダーなので、私が買って帰ることはできませんでしたが、春には私にも分けていただけることになりました。すべてが一点ものの加工なので、次に私を待ってくれる革がこれほど胸が高鳴るものかわかりませんが。。。。。
革というものは、動物の表皮。生きた証。傷があって、シワがあって、伸びたり、縮んだりするのが当たり前。均質を求めるなら、合皮でいいのです。
オーストリッチといえば、均質なつぶつぶの並びが高級とみなされてきた革業界。この革のように、翻訳した難い、ドラマチックでダイナミックな肌合いこそ、革の新しい感覚だと思いますよ。