tsubaki_style2007-04-26

レイトショーで、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」を見ました。泣きました。ずっと泣いて見ていました。私たちが芸大に行っていた頃と同じような時代で、芸大生って、あの頃はあんなんだったなあと懐かしく思い出しました。私には二人の息子がいますから、どうしても感情移入して見てしまいました。今朝、たまたま引き出しを開けたら、引っかかって出てきたのが、長男が大学生だった頃に送ってきた荷物の中に入っていた手紙です。レポート用紙に汚い字でつたない文章が書き連ねてあります。私たち両親やゴンタの健康を気遣い、仕送りがきつい訳についてなどが書いてあります。あの頃は次男もまだ大学受験を控えていて、苦しい家計からの仕送りは決して十分なものがしてやれませんでした。アーティストとして自転車操業で、何の資産も無い私たち夫婦がたった一つ子供たちに残してやれるものは教育だと、子供の頃は厳しく叱り、大学は彼らが行きたいところに行かせてやりました。18、19歳で母親の元から巣立った彼ら、今から思うとあっという間の子育てでした。いつか私も老いて、この映画のワンシーンのように彼らに手を引かれて歩く日が来るのでしょうが、今はまだ、たまに、たいていは何かトラブルが起こってかかってくる電話に、「しっかりせんかい!」と小言を言っているこわいオカンです。