7月23日、血圧が急に下がったという知らせに病院にかけつけたその一時間半後、父は息を引き取りました。遠のく意識の中、冷たくなっていく手で、私の手を握り、私が「今日は空が真っ青。きれいやで。」という声にゆっくり首を窓の方へ動かしました。皮肉なことに、6月7日入院してからほとんど見えなかった青空でした。私が病院の窓から初めて見る青い空でした。琵琶湖も比良山も透き通って見えました。父が息を引き取った後、梅雨が明けたことを聞きました。7月23日・・・父と母が結婚前に信州に二人で旅行に行った日だったそうです。静かなことが何より大好きだった父・・・葬儀場では他の葬儀はなく、斎場も7つ並んだ窯が、今日一日父のものだけでした。こんな不思議なことはないです・・・・とスタッフに言われました。今日の午後、父は小さな骨壷に入って、書斎に帰ってきました。