tsubaki_style2007-08-08

今日は適当な時間に出ようと思っていたら、姉からメールが入っていて、今日は琵琶湖大津の大花火大会だって。夜6時には交通規制がはじまるし、急いで行って作業しなくてはいけません。朝一番に出ましたが、夏休みだからか、あるいはお盆休み前の仕事が込んでいるせいか、高速はえらい渋滞です。いつもなら一時間で着けるのが、一時間40分かかって大津の実家に着きました。時計を見ながら、書斎の整理をパートナーと二人でしました。父はパイプタバコを吸っていたので、書斎の本も何もかも、飴色に染まって、おまけにすごいほこりです。本は書斎の四面に三重くらいに並んでいるので、出しても出しても減りません。奥の方のものには、長年のヤニがしみ込んだほこりがまるで獣の毛のようにこびりついています。掃除機や化学雑巾を使って汚れを取り、分類しながら、どんどん整理していきます。価値がない本は紐で縛って、お隣のお米屋さんで借りてきた大きな台車に乗せて、近所に借りた借家まで運びました。真夏の日差しが台車を押す腕をじりじり焼きます。帰りは空っぽになった台車に「押したるで〜。乗るか?」って・・・。乗ってみたかったけれど、ちょっと恥ずかしくてやめました。まるで巣作りをするカラスみたいに古びたハーモニカや空き缶、買った本のカバーまで残している父。こんな整理はとても母一人ではできません。本は、父自身が生前最終的には3万冊くらい残っていると言ってましたが、それは、家中の本にうんざりしていた母の手前、明らかに少なめに見積もっていたと思えます。今日の作業で、何十年間見えなかった書斎の壁が見え、母の絶望と不安で混沌とした心にも光がさしたようです。何十年の間、毎日自転車で大津の、毎週電車で京都の、古書店や本やに行っては、必ず何冊かの本を抱えて帰っていた父、気が付けば、家中が本で埋め尽くされていました。階段の下から、ダイニングの食器棚から、廊下の上に板を渡してまで・・・。自転車が大好きだった父は死のほんの50日ほど前も乗っていたようです。二台の自転車を使い分けていたのですが、この自転車は大切にしていた方なので、パートナーが持って帰り綺麗に整備してあげました。タイヤは替えないとダメのようですが、ボディはアルミ製でなかなかのものです。母いわく、足の短い父には少し使いにくい自転車だったそうです。