tsubaki_style2008-01-07

ビーグル君の後日談。近所のご婦人が「じゃあ、うちで飼うわ。」と言ってリードを引いて行かれたのを見届け大喜びで帰ってきたパートナー。しかし、そこで話は済まなかったのです。その次の日、前を通るとまた同じ場所に繋いであったのです。家族の反対があったのか、理由はわかりませんが、気は心、申し訳ないのか、今度はダンボールの箱が置いてあったそう。さあ、これはどうしよう・・・。またまた心配です。でも、またその日のすぐ後に見に行くと、いなくなっていたのです。やはり、思い直して連れに戻られたのかもしれません。でも、ダンボールはそのまま、私が置いた水入れもそのまま。もし、飼う気なら、後片付けして連れて行くよなあ・・・。不思議な気がします。それに、近所の方らしいのに、ビーグル君の声はまったく聞こえません。そして・・・なぞが解けました。我が家のあたり一体の住宅地を開発した不動産やさんのプレハブが山の向こうの谷あいにあるのですが、そこに繋がれていたのです。なぜ、そこにいるのかはわかりません。その不動産屋さんはバブル全盛の頃は金時計をしてベンツを乗り回していました。我が家は以前の土地も彼から買い、今の土地も彼から買いました。駆け出しのアーティストが買えるのは当然いわくつきの土地が多く、まあ、それなりの苦労は伴いましたが、基本的には悪人ではないのでしょう。バブルのころ、このあたりの土地を一時は坪100万円でも売らないと豪語されていましたが、その後、ここらあたりの土地は岩盤で開発に予想外の経費がかかり、バブルもはじけて、彼はベンツから日産サニーに乗り換え、細々と、山のなかのぼろぼろのプレハブに事務所を構えてがんばっておられます。一見ごみ屋敷のようなたたずまいは、とても、不動産やの事務所とは思えません。ごみや、たて看板の山・・・そして、彼の食生活を支えているのか、かわいい大根畑。電気は来ていても水道も来ていないような、そんな山の谷あいのプレハブ小屋。ビーグル君はその入り口に繋がれているのです。今日、パートナーがポテトの散歩のときに、ついに彼に出会って、いきさつを話したら、なんと、ビーグル君は、その事務所の辺りをうろついていて、彼から離れなかったそうです。そして、彼は情が移って面倒を見てやることにしたそうです。そうは思いたくないけれど。あの、飼おうと言ったご婦人がそのあたりに捨てに行ったのでしょうか。なんだか、気持ちはすっきりしませんが、結構楽しそうにしていたというビーグル君は、それはそれで新しい人生、出会いなのかもしれません。我が家のぽてちんは、平和な顔して、またまたおひざで寝ています。最近、馬か、タツノオトシゴに似てきました。