オーダーでつくらせていただくものは、どんなかたがお持ちになるか、当然わかっています。長いお付き合いがスタートします。留めが頼りなくなった・・・・ポケットが欲しくなった・・・ストラップを短くしてほしい・・・・そんなご要望があれば、お直しをさせていただき、ついでにクリーナーで磨き上げたり、小さな傷を治したり、メインテナンスをさせていただいてお返しします。元気で愛用されているのがわかる幸せです。
神戸の展示会に出した、バッファローのトートバッグ。

大きな一枚革を買って広げてインパクトのある部分を切り取ってつくった大胆な発想のデザインです。バッファローの生きていた証が毛の抜けて光った部分に見えます。いつも座っていた部分でしょうか。
毛のなくなり方がかっこよくて、この部分を何とか使ってみたかったのです。この面はジーンズやロングブーツに似合うようにロックな感じで仕上げました。
そして、裏面には、かわいい毛の渦があります。リボンで留めをつけて、こちらの面は優しい感じにしました。フェミニンなファッションにも似合います。

こんな風に、革の持ち味を生かしたデザインが私は大好きです。このバッグ、展示会中、ほんの少し席をはずした間にお買い上げいただき、お客様にお会いできませんでした。残念です。いつか、どこかでこのバッグを下げておられる方にばったり会えたら、感激なんですが・・・。