瀬戸内国際芸術祭は、いよいよ今月末で終わります。
開会式の時には猛暑の中、高松、豊島、女木島、男木島の作品群を見て回ったのですが、夏のなごりの気候からいきなり晩秋の寒さになった27日、残りの島と作品を見るために二泊三日瀬戸内島巡りの旅に出かけました。
27日は朝、ポテトをPAWSに預け、高速で岡山に向かい、フェリーに乗って犬島に渡りました。
犬島では、かつて銅の精錬所だったところを再生した作品「精錬所」を訪れました。銅を精製した後の鉱石で作ったレンガが重厚で美しい。廃墟の美。ここでメタリカにライブして欲しい!なんて思いましたよ。

家プロジェクトのお庭のお花畑でこんなかわいいにゃんこを見つけ!

きゅーっと目を閉じて、気持ちよさそうに日向ぼっこしています。今日はグーンと気温が下がって寒いのですが、にゃんこは暖かい場所を良く知っているみたい。
宿をとった小豆島に渡り、夕暮れ時に駆け込んだ台湾の作家、王さんの「小豆島の家」は幻想的で感動!林の中に寝転んだトトロのような不思議な動物のような形です。迫る夕闇の中、黄色い光で照らされた竹のドームの空間に、そのままここで眠りたい衝動に駆られました。

28日は小豆島の旅館を朝早く出て、直島に向かいました。直島は連日すごい人気で、フェリーの積み残しもあり、地中美術館の整理券もひどいときは9時間待ちだったといいます。ひたすら並んで待ってが当たり前の直島らしいです。今回の期間中の訪問はあきらめるつもりでしたが、ここまできたら、いちかばちか。。。。。ところが、運のいいことに奇跡的にこの日は直島に来る人が少なかったようで、地中美術館も二時間待ちの整理券をゲットできました。地中美術館安藤忠雄さんの空間つくりのうまさ、隅々まで行き届いた繊細な神経を強烈に感じ取り、作家の作品のインパクトは大きさに反してむなしく感じました。そして、なによりもモネはすごい。。。。それ。
モネの睡蓮は、ニューヨークのMomaで絵画としてしっかり鑑賞した時とは見え方が随分違う。暗い空間でもやがかかったような印象で見ると、夢の中に出てきたような絵になっている。スピリッチュアルな絵として見えてくるのはやはり日本的な演出なのか。でも、モネはすごいです。。。。。どう見ても。
直島では、やっぱり大竹伸朗さんの「はいしゃ」と「直島銭湯」がいけてましたね。島に愛を感じる作品。

そして、今日29日は前回訪れたときにはまだできていなかった豊島美術館に行くことにしました。豊島美術館も連日超人気で整理券をもらうのも難しいため、地中美術館とともに、特別に年内いっぱいは観賞用パスポート有効という変更も決定しました。朝からダッシュして整理券をもらいに並びました。ここも運よく一時間待ちくらいで入れることになりました。
今までの美術館の概念を覆す、超美術館といいますか、まあ、一度行けば、感動、でも一度でいいわって感じですね。美術館という箱自体が好きではない私としては、これはありだなと思いますが、瀬戸内の小さな島にできた東京。
たくさんの作品を見ました。訪れた場所で押したスタンプの数は60近く。島で出会った住民の方々のたくさんの笑顔が目を閉じると浮かんできます。フェリーが混んだり、あぜ道がたくさんの訪問客で踏み固められてコンクリートみたいになってしまったり、迷惑もかけたと思いますが、美術なんて私らには関係ないなんていわないで、いっしょに参加して盛り上げてくださったこと、本当に感謝です。
さようなら、瀬戸のやさしい島さん。