このバッグ、ここから、なかなか進まない。

これほど苦戦しているバッグは初めてです。
個性的な革を選んだゆえ、ここから何かのアクセサリーをプラスしての装飾はないほうがいいとわかっているんですが、かといって、このままでいいという決定的なものはない。そう、この革の端っこに語らせるものが、私にはなにか物足りないのです。びびっとくる、降りてきた感がないのです。ファーを重ねることを思いついた時は、降りてきた感があって、スッキリしたのですが、残念なことに、オーダーくださった方が、それはお望みではなかった。。。うう。。むずかしい。アトリエのコレクションのアンティーク、ヴィンテージのバックルも金具もこれだ!という、お客様とつくり手との感覚の合致するものがない。もう限界かな。。。と思うところまで来たけれど、ここでへこたれるわけには行かない。私はこうして、自分の持っている材料だけで勝負するのではなく、アイデアで勝負するんだから。原点に戻って、過去の作品写真を見てみようかな。行き詰った時は、初心に帰ろう。そうだ、赤いバッグにかかりながら、ちょっと気持ちをこのバッグから離して見よう。