今回はスムーズにここまできました。

お財布は何個つくってもむずかしい。一体今まで何個つくったかわからないくらいつくってきたのですが、毎回ほとんどすんなりとは完成しません。たまに、お客様にお財布ってバッグよりお高いのですね?って言われます。いえいえ、そうでもないんですが。価格は何を基本に考えてつけているかというとですね。。。革はまず、すごく高いものと普通のものとでは三倍くらい違います。その違いはいろいろあって簡単にはいえないのですが、基本的な革の価格以外に、手に入りにくいもの、つまり、サンプルとしてつくられたけれど、もう二度と生産はされないものなども割高になります。また、一枚の革のど真ん中を切ってその作品のために使う場合なども割高になりますね。お財布はバッグのように沢山革を使わないので、じゃあ、なんで?ということになりますが。。。財布に使う革の価値は大きさではないのです。小さいゆえに、革のどの部分を選んで使うか、こだわっています。そして、一枚の革を買うときに私がこだわるひとつが端っこ。その魅力的な端っこをかぶせに使います。魅力的な端っこはそんなに沢山ないので、貴重なのです。まあ、それが私にとっての価値観であって、そこを共感していただけたら、決してバッグより高いのですね?って思われないかも。あ、もちろん、バッグより縫う場所が多く時間がかかることも価格に反映するんですが。小さいから大変ということもあります。だいたいデザインを考えて仕上がるまで最低一週間はかかります。手縫いであることの付加価値は価格には反映させないつもりです。一点ものであることの価値はつけてもいいかなとは思っていますが。。。。価格を決めるのは自分ではなかなか難しい仕事です。
一番苦手かな。